よくあるご質問

Q

乳房に痛みや張りがあり心配です。乳癌は痛くないって本当ですか?

A

乳房に痛みや張りを感じられる事は生理前後で多いようです。この場合自己触診を行ない、しこりがなく、生理後に症状が消失すれば、心配要りません。乳癌の場合、痛みを伴わない事が多いのですが、乳癌の初発症状として張ったような痛みの場合がありますので、生理が終わっても張り(痛み)が続くようでしたら、乳腺外来を受診する事をお勧めします。


Q

乳癌検診は何歳から必要ですか?

A

国立がん研究センターが出している年齢別乳がん罹患率をみますと、30歳過ぎから急激に増加し、40歳台半ばから50歳歳代半ばに最も高い罹患率となっていますので、30歳になったら、一度乳がん検診をを受けると良いと考えます。


Q

現在授乳中です。授乳中も乳がん検診が必要ですか?

A

特に症状がなければ、乳がん検診を受ける必要はありません。ただ、しこりや異常分泌など症状がある場合は、乳腺外来を受診して下さい。


Q

乳頭分泌があります。大丈夫ですか?

A

乳頭分泌があれば一度は乳腺外来を受診する事をお勧めします。透明で薄い黄色の液や乳汁様の分泌は心配いりません。ほとんどの場合が良性の病変(乳管内乳頭腫、乳管拡張)によるものです。茶色や血性が混じるような分泌液の場合は、癌の可能性もありますので、必ず乳腺外来を受診して下さい。


Q

母(祖母、姉妹)が乳がんです。家族に乳がんがいると乳がんになりやすいのですか?

A

近親(母、娘、祖母、姉妹)に乳がんがいると、その人が乳がんになる可能性は、家族に乳がんがいない人と比べて4-8倍になるといわれています。二親等内に2人以上の乳がんがいますと遺伝が関係していると考えられます。叔母(伯母)やいとこに乳がんがいる場合は、さほど心配は要りませんが、定期検診を受けられることをお勧めします。


Q

女性ホルモンの補充療法をしていると乳がんになりやすいですか?

A

答えはYesです。乳がんの発生は女性ホルモンのエストロゲンに関係しており、エストロゲンに長く、強くさらされていると乳がんになる可能性は高くなります。(初潮が早い、閉経が遅い、初産が遅い、出産回数が少ない、出産歴がないなどが乳がんの危険因子となります)。従って、ホルモン補充療法を受けている場合は、定期的に乳がん検診を受ける必要があります。


Q

子宮がんや甲状腺がんになると乳がんになりやすいのですか?

A

子宮体がんの場合は子宮体がんの発生のホルモン環境が乳がん発生の環境と近く、乳がんの危険性は高くなりますが、神経質になるほど気にする必要はありません。子宮体がんの治療後に定期的に乳がん検診を受けていけばよいでしょう。子宮頚がん場合はほとんど関係ありません。甲状腺がんの場合は、ほとんど乳がんと関係はないのですが、MENといって内分泌腺に複数にわって癌が発生する遺伝性の病気がありますので、家族に甲状腺がんや乳がんが複数いる場合は、注意する必要があります。


Q

検診で”異常あり”といわれました。精密検査の一般的な内容はどうなものですか?

A

まず、問診・視・触診から始まり、マンモグラフィ(乳房のレントゲン写真)、乳腺超音波検査(エコー検査)を行ないます。これらで異常がみられると、針生検(細胞診または組織診)を行い、病理学的診断をつけることになります。超音波検査で病変部がはっきりしないときは、MRI検査、CT検査、PET検査を行うこともあります。


Q

生理前後は乳がん検診はできないのですか?

A

できないことはありませんが、閉経前の女性の乳腺はエストロゲンの影響を受け、かなり変化を受けますので、触診ではしこり様に触れる部があったり、乳腺エコー検査では病変部が見えにくくなることがあります。また、閉経前の方の乳腺はマンモグラフィで真っ白く写ってくる場合(高濃度乳房)があり、マンモグラフィでも判定しにくい場合があります。できれば、生理が終わってから7-10日目くらいに検診を受けることをお勧めします。


Q

マンモグラフィとエコー検査はどちらが良い検査ですか?

A

1つ前のAnswerの中で述べていますが、閉経前の方の乳腺はマンモグラフィでは高濃度乳房の場合があり、この場合はエコー検査が必要になります。閉経後の乳腺の場合は、マンモグラフィでかなりわかる場合が多いのです。マンモグラフィでは写ってこない乳腺の部分(死角となる部分)がありますので、両方の検査を受けることをお勧めします。